進化の果てに
モロヘイヤであるとか、青汁であるとか、体に良い食べ物はたいていマズイ。
そして、明らかにやばそうな着色料をタップリつけた食品や、店屋物で出てくる油っこい揚げ物のように、体に悪いものほどおいしい気がする。なんでこんなことになってるんだろう。体に良いものがおいしければいいのに。
そうだ、よく考えるとおかしい。人間は進化していっている故に、味覚なんかも昔とは全然変わってきてるはずだ。本来なら、種が生き残っていくために、体にいいものをおいしいと感じるように進化していくべきなのに、人間はまるで逆に進化していっている。 これは一体どういうことなんだ。
思うに、人間は増えすぎたので、本能が種を減らすよう警告しているのだ。体に悪いものをおいしく感じるよう、遺伝子レベルでプログラミングされてしまったに違いない。それはつまり、人間は自然界に見捨てられてしまったということだ。悲しいことだが仕方がない。我々はこの大きな流れに逆らうことはできないのだ。
だから、どうせ絶滅するんなら人類はもう「種の保存」に気を配らなくてもいい。
いっそのこと、どんどん体に悪いものを食べたり、あえて優秀でない遺伝子を持った異性を好きになったりすればいいと思う。例えば女性は、僕のような男性を好きになればいい。つまりこれは、僕をもっと好きになってほしいという話だ。