メガネ手帖

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メガネが綴る日々の出来事、妄想、空想、よしなしごと

世界遺産検定と中島らも

世界遺産検定」というものがある事を知り、以前から気になっていたので仲間と話をしていた。すると、たまたますでに資格を持っている後輩がいて、「楽勝ですよ。4択だし、これはあり得ないっていう選択肢なので、消去法で余裕です」と言うので、よしそれならと軽い気持ちで申し込んだ。

さて、そして試験2週間前になった時に、たまたま「世界遺産検定3級 厳選!問題集」というアプリがあることを知ったので、ダウンロードしてやってみた。その第1問がこちら。

世界遺産条約誕生のきっかけになった出来事を選べ」
A モアイ像が盗まれたこと
B フォロ・ロマーノの建築
C アス・ワン・ハイダムの建設
D モン・サン・ミッシェルの建築

いやいやいやいや、全然わかんねーじゃねーか。誰がこんなの消去法で解けるんだよ。無理。ちゃんと勉強しないと全然無理。だけど合格率80%、誰でも取れるって言われるレベルなので、落ちたらカッコ悪い。後輩にもバカにされてしまう。

というわけで慌てて本を読み込み、なんとか合格しました。よかった、なんとか面目が保てる。これで僕の「よく分からない技能/資格シリーズ」の中に「世界遺産検定」が加わりました。
・芦屋市スーパーマリオ大会第3位
・将棋 初段
・スキューバライセンス(OW)
・吹き矢検定 2段相当(資格未取得)
・バーベキューインストラクター
世界遺産検定 3級 (NEW!)

まったく実生活に役立たないラインナップ。なんでそんなのやってるの?とよく聞かれるのだが、遡れば学生時代に読んだ中島らものコラムがきっかけである。はっきり覚えてはいないが、「旅行をする時は、分度器とかねじとか、どう考えても役に立ちそうにないものを持っていくと、旅に奥行きが生まれて良い」とかそういう感じだったと思う。

なるほどそれは面白いな、と思い、実際にスキー旅行に分度器を持っていった事がある。当然全く役には立たなかったが、「たぶんこのスキー場で唯一、僕だけがこのスキー場の傾斜を測る事ができる」というよく分からない楽しみを持つ事ができた。これが奥行きというものだろうか。

この経験を拡大し、「人生という旅にも、どう考えても役に立ちそうにないものを持てば、奥行きが生まれるかもしれない」というのが僕の原体験である。「なんで」という質問に対し、これを全部説明して「だから世界遺産検定を取ったんだ」という説明をいちいち人にしていたら「なんだコイツ」となることは明白である。そもそも話が長い。

なので、いつも「いや、面白そうだから」で済ましている。しかしまぁせっかく自由に書けるブログなので長々と書かせてもらった。結果として「なんだコイツ」と思われるのは変わらない気がする。なんだコイツ。